初めての衣装 | 蛾衣の京劇衣箱

初めての衣装

最初に作った衣装は勿論「覇王別姫」の虞姫でした。当初は中古があるとの情報だったのですが話をしている内にどうせなら新しい物に、作るなら良い物に折角だから「梅蘭芳」のレプリカにと話が進みました。製作は本場北京で舞台用の衣装を専門のお店がオーダーで作ることになりました。この辺から只の仮装と一線を越えたような気がします。(笑)
やがて衣装が完成したとの連絡が入りましたが「で、どうします?」「は?」「素人が着れるもんじゃ無いですよ」うーむ、落ち着いて考えれば当然の話なんですけど当時は簡単に考えてました。京劇を知らな過ぎでした。(恥)
で、東京に行って着付けとメイクを習うことに。記録用にビデオを借りてデジカメ持って出掛けました。詳しい方法は京劇関係のHPに載ってるのですけどあれは化粧師さんがやってくれます。プロなら自分でやるそうですが私は一人でやらなければならないのでそりゃあ真剣に覚えましたよ。でもそんな甘いもんじゃ無いでしたけどね(涙)着付けも洋服と違い和服のように重ねては紐で縛るの繰り返しで自分一人でしなければと思うとマジで泣きたくなりました。
初めて本格的に京劇メイクをした自分を見て感動しましたねえ。(笑)「これがワタシ?う、美しいわ!」ホテルの1室でメイクしてもらったのですけど己を見失った私はこの姿で廊下に出ようとしてチャンさんに引き止められました。(爆笑)
誰かに見せたかったんだよう!!ゴメンナサイ。。

まあ、これが京劇に首まで嵌る始まりだったんですけど最初に良い衣装を手にしてラッキーでした。本当に運が良かったと思ってます。京劇を愛する方は皆さん親切で趣味の世界に良く居る嫌な人に逢ったことがありません。
これからも大勢の方に引っ付いて小判鮫のように京劇界を泳いでいきますが頑張って中国語でも覚えなくては!と思うのですが、、、(駄目人間)