劇照一家北京珍道中4 | 蛾衣の京劇衣箱

劇照一家北京珍道中4

今日はちょいと本筋を離れて劇照一家のお話です。

ママは劇照の名手?にて男役を好む男前、娘は武旦専攻で劇照の難ポーズも軽々こなす本格派、パパは京劇劇迷界の異端児で衣装コレクターを自認、国家一級俳優の宋小川先生にも聞いたことが無いと言わしめた折り紙付きの変人である。(笑)


北京では宿泊と朝食以外は行動を共にする即席一家なれど結束は固く妙な連帯感で結ばれている。

それぞれ色々な人生を歩み生きてきて京劇に魅せられて北京に集う仲間である。

上記のごとく京劇と言う共通項で集い劇照をメインに活動するが好みは正反対なので衝突することが無い。


誤解を招くといけないのでおことわりしておくが趣向は至ってノーマルである(笑)パパは旦(青衣)命?で集める衣装も全部女役の物だがニューハーフでもおかまさんでも無い。自他共に認める女好きである。(恥)

ママも男役に絶対の自信を持っている劇照マニアでMy紅団龍蠎を所有するほどの入れ込みようであるが間違ってもレズビアンでは無い。


娘は誤解を受け易いタイプだが人見知りが激しいだけで何事にも一直線な熱いハートと根性(古い?)を持った近頃の若い娘には珍しいタイプ。我が劇照一家では娘が一番のしっかり者で夢中になり暴走気味のママとボケ老人になりつつあるパパを正しい道に導く天使だ。しかも時々ボケも忘れずに咬ましてくれる(笑)優れものでお買い得ですよ!お兄さん!!


去年の北京衣装ツアーで初めて逢った3人でママはパパを胡散臭い人物と思って居た事が判明(苦笑)

まあ、正常な認識だ。女形を選考する中年親父を怪しく思わない人は居ないな(笑)娘に至っては3日間で一言も言葉を交わさずじまいだったしね。(この人怒ってる嫌われてるなと誤認してたよ)


そんな3人が昼夜と食事を共にして一皿のチャーハンや一杯の麺を何の違和感も無く分け合う光景が北京では日常と化していた。自然に各々のポジションが決まり行動するがそこには義務感や強制的な意識はまったく無い。それぞれが出来る事をする。無理をしないから嫌にならない。たとえアクシデントや失敗があってもそれを楽しむ余裕があるから許せてしまう。


この二人の他にも素晴らしい仲間がいるので当分この世界から足を抜きそうにないっすね(笑)