クリスマス大作戦5 | 蛾衣の京劇衣箱

クリスマス大作戦5

そして北京実質3日目の朝が来た。緊張のせいか早目に目が覚めた。今日は天王山と言うべきイベントがあるんだ。再び宋小川先生にお逢いできるのだ。小判鮫蛾衣は一端喰らい付いたら簡単には離れないのだす。(笑)で、今日は10時に中国京劇院で待ち合わせしてるので遅れる訳にはいかん。


MUMUさんも同じ思いなのか8時半にはロビーの喫茶コーナーに待機中。少し早かったけどタクシーに乗って出発。しかし、渋滞も無くなんと9時に中国京劇院に到着してしまった。いくら何でも早すぎる!それに暮れの北京は冷え込んでとても屋外で時間を潰すことは無理だ。


近くの喫茶店?らしき店が早朝にも関わらず開いていてラッキーとばかり暖を取るべく入店。でも、どうも様子がおかしい?どうらやここは本格的中国茶を飲ませるお店だったようです。(汗)TVで見た作法にのっとりお茶を頂くお店と判明。メニューもゼロが一つ多い。(汗)


が、これも何かの縁?それにこの寒さの中別の店を探す気力も失せた私達は大人しく席に着きお店の方の説明を強張った笑顔で拝聴する。何でも良いから早く飲ませろ~!と言いたい気持ちをぐっと押さえてレクチャーを受ける。お約束どおり耳かきの親分で茶葉を小さな急須に入れてお湯を注ぎ蓋をすると急須本体にもお湯を掛ける。


急須などはスノコが敷かれた箱の上に置かれて溢れたお湯は箱の中へ溜まる仕組みだ。これもお約束で1杯目はスノコの中へ捨ててしまう。で、2杯目を注いで1分蒸らしてから小さい筒状の器に注いでから小さな湯のみへ移し変える。そして飲む前に空になった筒でお茶の香りを楽しむのだ。


一通り説明が終わったのかお店の人は奥に姿を消し我々もリラックスしてお茶を楽しむ。確かに香りも味も何時ものお茶とは違う。ボンクラのオイラでもその位は判る(笑)で、お茶と会話で生き返った我々はお店を出たが残ったお茶の葉は茶筒に入れて持たしてくれた。(何処で飲めと言うのか?)


10時に中国京劇院の玄関に行くも宋小川先生はまだ来て居ない。守衛室で待たせてもらうこと5分。様子を見に部屋を出たMUMUさんが「あっ!来た。」と言う声で私も玄関へ。相変わらずの笑顔で先生が登場。

どうやら先生は忙しく今日もTVの打ち合わせで11時には行かなくてはならないらしい。でも、1時間でもありがたい。


早速、エレベーターで上に昇り先生の所属する団の控え室にお邪魔する。劇院自体出来立てで何処もかしこも綺麗です。控え室は厚めの絨毯が敷いてあり一方の壁が鏡張りで窓側には団長?の部屋が別にありました。ここで先生にお土産を渡し持参した色紙にサインを貰う。今回の北京はこの為だけにあったと言っても過言では無い(爆笑)


次に案内された部屋では二人の役者さんが「覇王別姫」の練習中、先生のお言葉に甘えて部屋に入って暫し見学。覇王役の男性は背も高くがっちりし虞姫役の女性は練習用の赤一色のマントを羽織り綺麗な声で歌いながら二人で演技を合わせていました。こんな練習風景が見れるなんてなんてラッキーなんだろう。


折角、宋先生が案内してくれるも今日は日曜日で鍵が掛かった部屋ばかり。それに約束の時間も来たので先生にお礼を言って帰ろうとすると「食事でもどうですか?」と思いもかけないお言葉!しかし、先生も忙しい方なのは承知しているので辞退するも先生は「12時まで行けばOK」と近くのお店に連れて行ってくれた。


今回も楽しくお話をしながら飲んで食べて最後にはホテルまで我々を送ってくれるというサービスぶりで益々先生のお人柄に惚れ込んでしまった。感謝、感謝です。最後に頂いたカレンダーは京劇のか?と思ったが普通のカレンダーでMUMUさんと苦笑してしまった。でも、しっかりと部屋に飾ってありますけどね。


今日の画像は貴妃酔酒のひとコマで花を摘む場面の再現で一度はやりたかったシーンで文化撮影城ではNGだったんですけどこの店では「この衣装にはこれでしょう!」とばかりに指導してくれた1枚です。でも本当は足を組むんですけど出来なくてスカートの中でお座りしてます(苦笑)

楊貴妃2006-1