やっぱり京劇は良い2 | 蛾衣の京劇衣箱

やっぱり京劇は良い2

さてさて、期待の楊門女将が始まった。会場はほぼ満員で女性が7割と言う感じだ。この公演は字幕も読み易く中文が判らんオイラにも優しい舞台。特に文劇は言葉が判らないと楽しみも半減するもんね。しかし、史敏さんは綺麗でオラもこんな劇照が出来たらと暫し妄想の世界へ(笑)


Aプロの圧巻は戦を決意した楊家の女達が鎧に身を固め勢揃いするシーン。色取り取りの女靠に旗を背負いリンズをなびかせた女優達が並ぶ姿は気高くも凛々しいもので会場からはため息と歓声が上がった。うーん、出来る事ならオイラもあそこに並びたい!!!と思う瞬間だったね(爆)


ここでAプロは終了で次のBプロまで約2時間のインターバルがある。一端会場を出た我々は今日の晩餐会にご招待した厳慶谷師に逢えることになり楽屋へ。勿論これも十河さまのお力であるのは言うまでも無い。水歌さんご一行もお誘いしてAプロが終わり騒然としている楽屋へ突撃。緊張する5人を厳さんは舞台メイクのお姿で迎えてくれた。


ここでお土産を持参しなかったことを後悔するも過ぎたことは仕方が無い。貴重な休息時間を我々の為に割いてくれた厳さんに感謝しつつ写真を撮り楽屋を後にする美女4人と親爺1匹。残った時間は近くのお店でお茶をしながら楽しく歓談。話は今観た舞台の話題で持ちきり。そこで親爺は自分の劇照写真を披露して普通の劇迷であることをアピール(笑)何とかお仲間に入れてもらえました。(汗)


水歌さんは知る人ぞ知る方だしお友達も袁英明女史のお弟子さんで皆さん京劇の大先輩ばかり。楽しい時間もあっと言うまでBプロの時間となり会場へ引き返す我々。さあ、Aプロの続きが始まる期待の開幕です。

今回初めて生の舞台を観た(楊門女将)のですが役柄に応じて見所がある演出が工夫されていて普通なら目立たない脇役やちょい役でも存在感がある面白い舞台になってました。


カーテンコールも手が痛くなるほど拍手をして無事に終わり余韻に酔いしれる我々は待ち合わせの場所に向かう。勿論、今宵の晩餐会に出席する人と落ち合うために。大御所吉田さまも笑顔で再会、前に北京衣装探訪ツアーでご一緒したマルコさんも合流。京劇城の常連さんも現れ大御所さま達はゲストを迎えに若輩達(笑)は今夜の会場へ向かう。


晩餐会の言い出しっぺはオイラだが運営はすべて猫耳さんに丸投げしたのだ。だって東京は判らないもんね。(汗)本当にご苦労様でした。先発隊は思い思いの席に着きゲストを待つ。落ち着かないオイラはタバコを吹かすことしきり。結構、小心者なんですよ(笑)


そこに今宵のゲスト厳慶谷師史敏さん到着!一挙に場が盛り上がり会話も弾む。勿論厳さんは日本語が堪能だが史敏さんは中文オンリー。で、早稲田の女史に通訳をお願いしながら色々と質問ばかり。(恥)

厚顔無恥なオイラは劇照写真を披露(こればっかり)し史敏さんの気を引こうとしたが食いついたのは早稲田の女史で何れ梅蘭芳の衣装展を開催する時はオイラの衣装を貸して欲しいと頼まれる。劇迷冥利に尽きる瞬間です。折角の衣装達が日の目を見られて沢山の方の目を楽しませることが出来れば衣装も本望でしょう。その機会が訪れることが来る日を待っております。


晩餐会も無事に終了し我々はゲストを送りにホテルまでご同行。オイラの目的は写真。ホテルのロビーで皆さんと集合写真。出来上がった画像を見て驚いた。やっぱりスターは違うわ。史敏さんにだけ必ず照明が当たってるんだ。本人が意図してそこに立ったのかは不明だが一人だけ明るく照明が頭上から当たってる。

10枚ほどスナップも写したがお一人だけ浮き上がるように写ってる。不思議だね。(笑)


そしてここで今日は解散。十河さんとは同じホテルなんで迷子の心配は無い。前に新宿でえらい目に逢った教訓でならべく離れないようにしたのだ(苦笑)朝食無しのオイラはホテルの近くのコンビニでパンを購入してご帰還。明日の集合時間を確認して部屋に戻ると一日の疲れがドット出て11時にご就寝。


翌日は横浜中華街へ出陣。まずは横浜大世界に突撃。ここは前回猫耳さんと来たので余裕のよっちゃん!だがなんか以前よりショボクなってるなあ・・・これも世のうつろいかねえ。お土産を色々物色したのが面白かったね。で、次はチャイナスターへ。生憎お店は忙しいようでお留守番の方が1名。楊貴妃の衣装を見せてもらうがオイラの衣装とはランクが違う。収穫は無し。(偉そうに)でも何時かはここで覇王別姫を観劇したいね。


企画だけどチャイナスターさんを借りて京劇パーティでもやったら面白いかな?衣装を持ってる人はメイクして衣装を着てチャイナドレスの人とか劇迷が集まり立食形式で語りあうの。どう?実際京劇メイクでは食事は難しい(経験者)ので軽食と飲み物だけだけど4時間くらいで半分はメイクに掛る時間。本格的なピエンズを使う物じゃなくてもそれなりに時間は必要だから。人数も多ければ結構大変だしね。メイクを落とす時間も計算に入れないとなあ。


病み上がり(水疱瘡)で体力の無いオイラは弱音を吐いて喫茶店へ避難。体力をやや回復したところで行くところも無くしばしまったり。「シルク博物館へ行きましょうか?」と十河さんより提案。最初は気乗りがしなかったが「綺麗なドレスがあるんですよ」の一言に勇気凛々元気百倍(笑)先程までの無気力から立ち直った蛾衣に十河さんも苦笑。オイラ綺麗に弱いのよ(爆)


しかし、オイラの浮気心に京劇の神様が怒ったのか辿り着いた博物館は今日から一時期閉館と入り口は固く閉ざされジエンド!綺麗なシルクのドレスを思い浮かべながら重い足を引きずり仕方なく地下鉄駅へ向かい羽田空港へ。しかし、神様の怒りは解けず我々は間違えてJALでは無いANAのロビーに行ってしまった。更に重くなった足でテクテクともう一つのターミナルへ移動。ちょいと早い夕食を摂り暫し休息。


しかしどうして空港のレストランはあんなに高いのだろう?1000円以下の食事なんてまず無い。オイラの町では1000円以上の軽食なんてまず無いのに。それに流れるBGMが小梅太夫ってのはどうよ?(爆)

十河さんを見送り再び元のターミナルまでテクテク戻りカウンターで搭乗手続き。しかし、ここでもアクシデント発生!!「申し訳ありません。最終便が大幅に遅れる予定です」むむっ!9時発の便が遅れるってことはいったい何時に家に着くのか?


だが神様は最後に微笑んだ。「7時半発の便に振り替えできますがどうしますか?」勿論ニッコリとお願いして予定より早く帰宅出来ました。色々とあった2日間でしたけど大勢の方のお陰で実りある東京となりましたことをあつくお礼申し上げます。


PS  最近、蛾衣のテンションが上がらないのは衣装が届かない為と判明。首が少し長くなりつつありま

    す。(苦笑)