蛾衣の京劇衣箱 -6ページ目

北京から帰って来ました。

11月3日から7日まで北京に行ってまいりました。今回の目玉は映画「さらば、わが愛 覇王別姫」でレスリー・チャンのメイクをしたことで有名な国家一級俳優の宋小川さんにメイクをして貰い劇照すること!と晩餐会で楽しく歓談することでした。


事の発端は十河さまとのメールで「夢は宋小川さんにメイクしてもらって虞姫になること!」と書いたのが始まり。そんなことは忘れていたんですがわらしべ長者みたいに話が進んで夢が実現することになった。京劇の神様って居るんです。(笑)


それで猫耳さまの「北京に行きます!」に乗っかり小判鮫に変身して北京に到着!と話は簡単に進むが現実はそうじゃ無い。まず3日前に旅行代理店から電話「すいません!予定のホテルが使えなくなり別のホテルに変更になりました」ぐはあっ!やばいっす!現地で落ち合う劇照同盟仲間に慌ててメール。


それだけじゃ無かった。私は北京語がまったく話せない。同盟仲間は劇照の会話には不自由しないが完璧に話せる訳じゃ無い。で、北京で京劇を学ぶ友人に通訳をお願いしていた。晩餐会で盛り上がるには通訳が必要不可欠だったのだ。その友人が2日前に急遽都合で帰国してしまった。(汗)


出だしから前途多難な旅になるとは京劇の神様は今回も試練を与えてくれました(涙)

例の元切り上げも結構痛い。3月に行った時は1万円が777元だったのが今回は674元と大幅な目減り!100元の差はデカイ!(大泣き)前回もっと衣装を作るんだったと後悔するも後の祭りか。


で、今回のオーダーは3着に留まった。まあ、一度にドッと届くのも有難味が無いので今後は規模を縮小するさ。(負け惜しみ)でも、今回もチャンさんのお陰で良い衣装が出来そうです。そうだ、出来上がりの日にちを聞くの忘れた!!まあ、それも楽しみの一つにしょう(笑)


さて、4泊5日で3度の劇照、観劇、晩餐会と劇迷には堪えられない内容テンコ盛りの旅が始まります。

前途多難な我々に京劇の神様は微笑むのか?どんなアクシデントが待ち構えて居るのか?次回からその全容が明らかに?なる。お楽しみに。

嬉しいっすね。

先日の衣装見学ツアー第一弾でクラブメッドサホロにて穆桂英の扮装を敢行。東京よりメイクと着付けの助っ人を呼んだ大掛かりな扮装で自分の虚栄心を満たした。(馬鹿)

お陰様で一番目立ち目的は無事に果たし自己満足で終了。


昨日、そのメッド仲間がめでたくご結婚し札幌で披露宴があり友人と出席。その席で別のメッド仲間よりサホロの写真を貰う。「そうそう、蛾衣さんベストドレスコード賞だったよ!」「へっ?何それ?」「クラブメッドのHPで写真が出てたよ」で、帰宅後HPで確認。確かにベストドレスコード賞を頂いていた。(万歳)


勿論、これは衣装の見事さ、化粧の上手さ、着付けの確かさと言う応援があってこその受賞ですね。そしてハロウィンと言うドレスコードをまったく無視した衣装にも関わらず私を選んでくれたクラブメッドの皆さんに感謝します。でも商品は無いの?副賞は?サホロご招待券なんてくれないよね(笑)



衣装見学ツアー終了

みなさん、こんばんわ。秋風が身に沁みる敦蛾衣です。

えー、道外から私の所有の京劇衣装を見学に来られたツアー?も第二陣が今日離道し無事に終了しました。お疲れ様でした。


流石に20着の京劇衣装は重く嵩張る代物でホテルのワゴンを借りての搬入となります。万世閣さんごめんなさい(笑)

特に第二陣は某京劇HPの管理人さまご一行で約5時間に渡る取り出す、吊るす、見る、写す、畳む、を繰り返し、衣装の重さに耐えかねた100均の着物ハンガーの破損、メール攻撃で1名戦死、双子姫の波状攻撃?などのアクシデントの中で最後までシャッターを押す姿はまさに武士(もののふ)!!


このツアーで再認識したのはみんな本当に京劇が好きな人なんだってこと。京劇を語る時、衣装を見る時、触れる時、一応に瞳が輝き生き生きとするんですよ。そんな友達を見て衣装を作って良かったって思えます。


今回の撮影した衣装が綺麗なイラストで蘇るのを心待ちにしてますよ。


さあ、再来週は北京へ出発です。待ってろ○○○!オイラの挑戦状をどう受け止める?

虞姫、楊貴妃、鉄鏡公主、出陣?します。

お疲れチャ~ンⅡ

久しぶり?の仕事ですが疲労が抜けて無い敦蛾衣です(笑)


クラブメッドでの仮装も今回やった穆桂英でひとつの区切りが着いたので今後は規模を縮小してやります。

理由は一人で動けないようなもんをやっても仕方無いですもんね。後は地味でも良いから納得出来るものをやろうかな?と考えてます。

さほろクローズ1

それに本当のドレスコードはハロウィンだしあんまり違うものを続けるのもどうかな?と思うわけ。

今回もステージに呼ばれてセンターで撮影されました。多分1番目立ってたと思います。

一般のお客様にも「この前舞台で同じのを見た」と感心されたり「人形かと思った」と驚かれたり英語で話し掛けられたりと面白い一夜でした。


さてさて、来月は北京です。我が京劇人生でもっともビッグな体験が待っているのですが今は秘密です。(笑)

無事に終了したら報告させて頂きます故、劇迷の皆さん、お楽しみにね。

さほろクローズ3

今日の画像は昨日に続いて休憩中の穆桂英です。心なしか目に力が無いです(笑)

お疲れチャ~ン

こんばんわ。ヘロヘロモードの敦蛾衣です。(笑)

サホロから無事に戻ってまいりました。流石に片道300kmの運転は疲れますなあ。(歳なもんで)


さてさて、京劇衣装見学ツアー第一陣も無事に終了いたしました。参加者も強行スケジュールに耐え本当に観光には見向きもせず京劇のみ堪能するこれぞ劇迷の鏡と言えるお二人でした。

さほろクローズ2

今日の画像は暑さにマイッタ穆桂英です。(笑)敦蛾衣専属化粧師AYAKOさんと着付け手伝いと撮影担当のmaoruさんが綺麗にしてくれたのですが、ここで大誤算!!レストランが異常に暑くなおかつ重量のある衣装の為とても居られないと5分で脱出!


マジで役者さんは偉大です。ツクヅク素人が手を出すもんじゃ無いと実感しました。(苦笑)

お陰様で大好評?でしたけど大変疲れた1日でした。


AYAKOさん、maoruさん、見送ってくれた244師どうもありがとうございました。

良く見れば

私が衣装をオーダーする時に良く使う手はレプリカ。早い話が自分でデザインする能力も気力も無いので誰それがこの演目で着ていた衣装、と言う風に頼みます。

しかし、知ってる役者さんは少なく必然的に有名な方のレプリカってことになる。

梅蘭芳マンパオ


実際に梅蘭芳師の衣装を作ったと言う劉店主さまにそれを再現して貰ったのですが素人の私が見ても見事な出来栄えで細部に渡り綺麗に仕上がっております。この衣装自体、梅蘭芳師が従来の形に改良を重ねて作り上げ今では定番とも言える衣装になってます。


衣装の刺繍と言えば龍や鳳凰、梅花や蝶が定番ですがこの衣装の袖に見慣れたものが刺繍されています。ここ北海道で有名な丹頂鶴が鮮やかに縫いつけられているんですね。日本でもおめでたい図柄として親しまれている丹頂鶴がこんなところにもあるなんて。

刺繍4袖


普段は水袖に隠れて殆ど見えないんですけどそんな場所でも拘って作ってあるんですね。

衣装を作る度に色々な発見があって結構面白いですよ。

頭では判るけど

年に数回、京劇の扮装をしてクラブメッドで遊んでいるわけですが回を重ねるごとに慣れて化粧も上手になったと言われて喜んでる敦蛾衣です。


しかし、慣れないのがスカート。京劇のスカートは「腰布」と書くのですがその名のとおり巻きスカートなんです。それもベルトじゃなく紐で縛って固定します。しかも一般的なスカートの長さとは違い丈が長い!

靴がちらりと見えるか見えないかぐらいで床に着くぐらいが見栄えが良い。


一昔前のスケ番刑事より長い(笑)まあ、オヤジの醜い足を曝さないだけ有り難いのですがオヤジ故に経験が無い格好をするとアクシデントが起こる。早い話がスカートの裾を踏みまくりコケルは着崩れるはともう最悪だす。階段が一番の鬼門!幼児のごとく一歩一歩一段一段上るしか無い。


軍師チャンさんに相談したらスカートの裾を持ち上げて上り下りするんですよ!ってさ。女性の常識でもオイラにゃそんな経験も知識も無いっす!またあったら怖いっす!!(笑)以後、注意深く女性の行動を観察すると確かに裾を摘んで軽く上げることに気が付いた。勉強、勉強だす。


着崩れにもアドバイスを求めたが「舞台じゃそんな長時間扮装しませんからねえ」うーむ、確かにそうだ。

長くて30分だもんね。それも飛んだり跳ねたり回ったりするからしっかり着付けてるので簡単には着崩れないんだね。それに比べてこっちは4時間はこのまんま(笑)飲んだり食べたりと京劇では有り得ない使い方をしてるんだな。それに素人の着付け(自分)なんで崩れて当然だ。


でも、今回は違うぞ。日本で京劇を習ってる友人がお手伝いをしてくれるんだ。この日がくるのを待ってたんだよ。

しかしオイラも何処まで貪欲なんだろう?誰か止めてくれ~!!(爆笑)


出陣じゃあ

今日の話題はクラブメッドだす。何だ?京劇とは関係無いじゃん!と思うでしょうが関係あるんですよ。

京劇を好きな人(劇迷)は色々なところで活動してそれを表に出せる。でも私は違う。閉鎖的な社会に生き封建的な世界で仕事をしている手前、趣味で女形をやってます!とは口が裂けても言えない。

親しい友人かメッド仲間、親ぐらいにしか話してはいない。なので京劇の活動はレジスタンスのごとく地下に潜って行われメッドでも表向きは素顔を見せずパーティでは声すら出さないのだ。(苦笑)


話が逸れたが今回のサホロのクローズパーティの予約が無事に取れたのでその報告でごじゃりまする。

まあ、今回はちょっと焦ったけどキャンセルが出たんで土曜日の宿泊を確保、これで野宿はしなくて済みそうです。後は知り合いの京劇仲間にこの身を預け美女に化けるだけよ(笑)自分で化粧する苦労を思うと今回はなんて楽なんでしょう?毎度3時間は掛かっていた改造手術?も今回は半分で済みそうだ。更に美人度も増すし介護もしてくれると言う一石三鳥の効果にラッキーじゃん??と思いながらも日頃の行いの良さが神様の目に留まったのだと頷く今日この頃。。。。


さあ、どうせやるなら一番目立たないと面白くないもんね。本音は楽団付きで入場したいんだわ(爆笑)

槍か太刀を片手に登場したいんだけど持って無い。あってもレストランじゃ邪魔だな(苦笑)

はい、後10日ですよ。みんな写真撮ってね~っ!!

自己弁護

先日、初めて道民劇迷の方とお会いした。方向性は違えど京劇に賭ける思いは同じ。その方からお土産に「上海WALKER」と言う雑誌を2冊頂いた。一度読んでみたいと思っていた雑誌だったが入手困難(上海で配布)なんで諦めていたのよ。


北京で入手出来る「TOKOTOKO」と似た感じで上海に住む日本人向けの現地紹介雑誌で京劇のページがあり特集も組まれたりする面白い雑誌です。京劇のページは国家一級俳優の「厳慶谷」師が判り易く解説しているのも好感が持てる。(非常にイケメンの俳優)


そこには「男旦」(女形)の解説があり私が以前から漠然と感じていたことと同じことが書かれてました。

抜粋するとこうだ。 男性が女性を演じる時は往々にして女性より女性らしくなる。男旦は性差を埋めるべく普段から女性を良く観察し、女性の動きや目、手先まで微にいり細に入り再現していくからだ。優秀な男旦は舞台の上で女性の心に切り替えが出来るそうな。女性の役者は本来の物を出しているだけなので芸術的な鍛錬が欠けている。 とまで言われてます。


まあ、私は役者さんでは無いのでそんな高みまでは到達出来ませんけど女の色気や仕草には痛い目に逢ってますんで(苦笑)データーはありますからそれを劇照にどう再現出来るか?が納得の行く写真が撮れる分かれ目なのかも知れません。そんな経験はしたく無い?そりゃごもっともです。(笑)

京劇を観た

昨日、札幌で初めて京劇の舞台を観た。ここで言う初めてとは北海道でと言うこと。

孫悟空の演目は何度も来道しているらしいが旦行好きのオイラにはイマイチ興味が薄い演目だ。

しかし、今回は虹橋増珠も同時に上演されるとのことなんで観に行くことに。


孫悟空は有名なお話なんでクドクド言わない。(笑)今回は本物ご一行と偽者ご一行の対決で最後は無事に偽者が捕らえられてメデタシでした。

で、虹橋贈珠は凌波仙子(りょうはせんし)と言う水の女神が白泳(はくえい)と言う人間に恋し結ばれる。

(この辺はお話のプロローグとしては定石)

すると邪魔者の天帝(早い話規則を作り守る偉い人)がその結婚に異議あり!!と阻止すべく軍団と共に攻めて来る。それで激しい攻防戦の果てに女神軍が劣勢に。あわや!と言うところで白泳が結婚の証に貰った魔法の宝石を届けると元気百倍女神軍、見事天帝軍を追い返しハッピーエンド。


今回の主役を演じたのは張椒景(チャン・スージン)さんで素顔はとても可愛い女性でした。

全体の印象は詰め込みすぎだった気がするね。ワークショップ(約15分)は不要だなあ。

その分、どとらかの演目の充実を図るべきかもね。どうしても言葉の壁があるから動き中心の舞台になるけど話の展開が強引になるんで厚みが足りない気がするね。


昨日は道民劇迷で厳慶谷師の大フアンの方と初めてお会いし楽しい一時を過ごせました。会場には大勢のお客様が居てちょっとビックリ。一番前の席で俳優さんの表情まではっきり判る距離での観劇。

いやー眼福でした。やっぱりVCDじゃ味わえない臨場感がありますなあ。空気の流れまで見えそうな舞台で大興奮の2時間半でした。今度は覇王別姫を観たいなあ。